間もなく発表される第59回グラミー賞。グラミー賞には最優秀ミュージカル・シアター・アルバム(Best Musical Theater Album)という部門があります。グラミー賞は部門数が非常に多く、2017年も84部門あるようですから、最優秀ミュージカル・シアター・アルバム部門に注目しているのはミュージカルファンだけかもしれませんが、ミュージカル界的には大きな賞の1つです。
そんなグラミー賞の授賞式で、2016年にブロードウェイで大活躍したシンシア・エリヴォがパフォーマンスを披露するそうです。In Memoriamのコーナーでジョン・レジェンドと一緒にBeach Boysの “God Only Knows” を歌うそうです。昨年の『ハミルトン』のパフォーマンスに続き、ブロードウェイスターのパフォーマンスが観られるのはとても嬉しいです!
なお、彼女とジェニファー・ハドソンがプリンシパルソリストを務める『カラーパープル』キャストアルバムは最優秀ミュージカルシアターアルバム部門でノミネートされています。最優秀ミュージカル・シアター・アルバム部門でノミネートされている全アルバムは以下の通りです。
- 『ブライト・スター』 Bright Star, Original Broadway Cast
- 『カラーパープル』 The Color Purple, New Broadway Cast
- 『屋根の上のヴァイオリン弾き』 Fiddler on the Roof, 2016 Broadway Cast
- 『キンキー・ブーツ』 Kinky Boots, Original West End Cast
- 『ウェイトレス』 Waitress, Original Broadway Cast
ちなみに、過去5年間に受賞したキャストアルバムは以下のとおり。『ハミルトン』は昨年の選考対象でしたので今年は外れます。
- 2016年『ハミルトン』 Hamilton
- 2015年『ビューティフル』Beautiful: The Carole King Musical
- 2014年『キンキー・ブーツ』 Kinky Boots
- 2013年『ONCE ダブリンの街角で』 Once: A New Musical
- 2012年『ブック・オブ・モルモン』 The Book of Mormon
さすがに昨年のグラミー賞授賞式で『ハミルトン』のパフォーマンスが1曲丸ごと中継されたのは特別中の特別で、こんな破格の扱いは今後10年くらいないと思いますが、2017年のグラミー賞でもミュージカル界的な注目ポイントがところどころにあります。シンシア・エリヴォのパフォーマンスをはじめ、現在ブロードウェイで『ナターシャ、ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812』に出演中のジョシュ・グローバンがトラディショナル・ポップ・ヴォーカル・アルバム賞にノミネートされていたり、2016年のトニー賞授賞式の司会を務めたジェームズ・コーデンが司会を務めたりと、今年もミュージカル界関係者のグラミーでの活躍が楽しみです!