2017年の日本では、2013-2014年シーズンのブロードウェイミュージカルが立て続けに上演されます。まずは本日2月7日に日生劇場で開幕する『ビッグ・フィッシュ』。続いて同じく日生劇場で4月に上演される『紳士のための愛と殺人の手引き』。最後に帝国劇場で7〜8月に上演される『ビューティフル』です。驚いたのは、これらがブロードウェイで同じ2013〜2014年シーズンに上演されてトニー賞を争った作品同士だということ。トニー賞での勝敗は以下の通りでした。
『ビッグ・フィッシュ』ノミネート0
『紳士のための愛と殺人の手引き』ノミネート10、受賞4★
作品賞★
主演男優賞x2
助演女優賞
脚本賞★
楽曲賞
装置デザイン賞
衣装デザイン賞★
演出賞★
編曲賞
『ビューティフル』ノミネート7、受賞2★
作品賞
主演女優賞★
助演男優賞
助演女優賞
脚本賞
音響デザイン賞★
編曲賞
なんだか『ビッグ・フィッシュ』が寂しいことになってしまっていますが、トニー賞発表の時期にすでにクローズしていた作品なので、大人の事情もあってトニー賞で報われるのは難しかったと思います。ドラマデスク賞という少しマイナーな賞ではちゃんと助演男優賞、楽曲賞、編曲賞の3つのノミネートがあり、良さを認める人は確かにいたのですが、ものすごく好意的または強力なレビューが出てこなかったという印象です。
ちなみに現在劇団四季で絶賛ロングラン上演中の『アラジン』も同じシーズンの作品でした。
『アラジン』ノミネート5、受賞1★
作品賞
助演男優賞★
脚本賞
楽曲賞
振付賞
これまでの世界での上演状況などから見て、このシーズンで最も興行的に成功したのは『アラジン』です。トニー賞では1部門しか受賞していませんが、結局のところ関係ありません。トニー賞ってこんなもの・・。(笑)でも振り返ってみれば、脚本、楽曲、振付という3部門できっちりノミネートされており、ミュージカルの3大要素のバランスはとれていたといえます。
『アラジン』に続いて、『ビッグ・フィッシュ』、『紳士のための愛と殺人の手引き』、『ビューティフル』という2013〜2014年シーズンのブロードウェイミュージカルが日本でそれぞれどのような評価を得るのか、これから楽しみです。