英語ではミュージカルの劇中曲を特定の公演のキャストで収録したアルバムを “cast recording”(キャストレコーディング)または “cast album” (キャストアルバム)と呼びます。 “soundtrack” (サウンドトラック)とは呼びません。ブロードウェイ公演のオリジナルキャストで収録したCDは、通常 “Original Broadway Cast Recording” (オリジナル・ブロードウェイ・キャストレコーディング)という名前で販売されます。
日本ではミュージカルのCDがどういう名前で販売されているのか気になったので、劇団四季や東宝の公式サイトやAmazonをのぞいてみたところ、「劇団四季版CD」とか「劇団四季版オリジナル・サウンドトラックCD」とか「2015年版キャストCD」とか、いろいろな名前で販売されていました。
「サウンドトラック」じゃないのに・・というのが最初に突っ込みたくなるポイントだったのですが、『美女と野獣』の劇団四季版CDのアートワークを眺めていたら、もっとビックリする文字が目に飛び込んできました。
“ORIGINAL JAPANESE CAST RECORDING”
す、すごい!!ブロードウェイみたい!
で、ちょっと興味が出てきて、これまでに劇団四季が上演したディズニーミュージカルのジャケットを調べてみたところ、『美女と野獣』と『ライオンキング』(1999年版)のジャケットには “ORIGINAL JAPANESE CAST RECORDING” の文字が入っていることを確認しました。
しかし、その文字が確認できたのは『ライオンキング』(1999年版)まで。『アイーダ』以降のジャケットには “ORIGINAL JAPANESE CAST RECORDING” の文字は見当たりません。『リトルマーメイド』にも『アラジン』にも、もうすぐ新しく発売になる『ノートルダムの鐘』にもありませんでした。
消えたことに驚いたというよりは、どちらかというと “ORIGINAL JAPANESE CAST RECORDING” という文字が入っていた時代があったことにビックリ。
ちなみに『ノートルダムの鐘』は「通常版」「豪華版」「別版」と3種類も発売されるようですね。「○○バージョン」と同じ演目のCDが何枚も何枚も出されるのはブロードウェイではあまりないことなので、ちょっと面白いです。
というわけで、すごく貴重かもしれない『美女と野獣』と『ライオンキング』(1999年版)のCD。私、持っていたっけ・・?探してみよう。