ミュージカル『アラジン』のブロードウェイ公演で開幕から3年間にわたりアラジン役を務めたアダム・ジェイコブスが、米国内ツアーに参加するため2月12日をもってブロードウェイ公演を旅立ちました。
寂しそうなのはアダム・ジェイコブスの側で開幕からずっとジャスミン役を務めてきたコートニー・リードです。役としてであっても、週に8回、3年間も恋に落ち続けた人との別れですからね・・。アダム・ジェイコブスの最終公演前に、初めてオーケストラと合わせて2人で「ホール・ニュー・ワールド」を歌ったときの写真をインスタでアップしていました。そして、もうすぐその曲を2人で歌えるのは最後だと、とてもエモーショナルなコメントをしています。
This was the first time we sang “A Whole New World,” with the full orchestra. And now we will… https://t.co/8HHT2lNQlv
— Courtney Reed (@RhodesReed) 2017年2月12日
自分がディズニープリンセスを演じていることが夢のようで毎日感動や興奮を味わっているというコートニー・リード。現時点で交替の発表がないところを見ると、彼女は恐らく4年目に突入すると思われます。ミュージカル『アラジン』では、ジャスミンのウェイトが映画以上に少なく、印象に残るのはどうしてもアラジンとジーニーになってしまいます。でも、コートニー・リードのジャスミンは少なくとも違和感はなかったし、溌剌としたプリンセスだな・・と思っているうちに幸せに物語が終わっていたということは、普通によいジャスミンなのだと思います。
制作チームから声がかかってアラジン役に決まったアダム・ジェイコブスとは異なり、コートニー・リードはオーディションでジャスミン役を掴んだ人です。インタビューやオフステージの動画を見ている限り、誰かの言うとおりにするのが嫌で自分が信じた道を行くプリンセスというジャスミンのキャラクターに合っていたのだろうなと思います。おしとやかというよりは元気いっぱいで、オフステージ動画でもアラジン役のアダム・ジェイコブスを翻弄しています。
彼女自身がジャスミンの役柄について語った動画では以下のようなキーワードが出てきました。掴みどころのない役だと思っていましたが、言われてみれば確かにコートニー・リードのジャスミンはそういうキャラクターです。
adventurous 冒険好きな
independent 自立した
strong-willed 意志の強い
sassy 活発な、大胆な
smart 頭がよい
strong 強い
そして、彼女のディズニープリンセスに対する考えにはとても腑に落ちるものがあります。
I think what’s so special about disney princesses for little girls [is] it sets such a wonderful example. You learn that it’s OK to be a princess but also be smart, just as smart as the man or just as strong…
小さい女の子たちにとってディズニーのプリンセスが特別な存在なのは、プリンセスであっても男性と同じくらい賢くて強くあっていいということを素晴らしい例をもって教えてくれるからだと思う。
なお、ジャスミン役のコートニー・リード同様、ジャファー役のジョナサン・フリーマンも現時点で交替が発表されていないため、続投と見てよさそうです。また、アダム・ジェイコブスに替わって明日から『アラジン』ブロードウェイ公演でタイトルロールを務めるのはジョシュア・デラ・クルス(Joshua Dela Cruz)。